SUIVI DE «PROPOS SUR LE BOUDDHISME
ÉSOTÉRIQUE» ET DE «L'HOMME
ET LES TRANSPORTS» PAR TARO OKAMOTO
この春、パリ市のガリエラ美術館で私の個展がひらかれた。戦前から今日までの仕事を集大成した回顧展である。そしてそれにあわせて、画集「岡本太郎 −バラダン・デ・ザンチポード(対極に遊ぶ男)」が出版された。文はパトリック・ワルドベルグ。大版の本。展覧会前、パリに行くとちょうど出来上がったところ。ひらいて見て驚いた。最初のページに、私の十三歳の時の絵が、堂々と全ページ大の色刷りになっている。昨年、ガリエラ美術館の館長が作品を選びにやって来た時、面白半分に写真を見せたら大変興味を示して、これも是非出品してほしいと言っていた。だがまさか画集のトップになるとは思わなかった。
(岡本太郎「挑む/夢と誓い(抄)」(日本図書センター)より) |